ドラムを叩き慣れてきてもっといろんなことを叩けるようになりたい!と思った時必要不可欠なものがこのバスドラムのコントロール。
私が担当するドラムレッスンの生徒さんでもバスドラムが早く踏めないとか自分の思うように正確に踏めないという悩みを持った方がたくさんいます。
そういう方の大半はバスドラムペダルの踏み方自体に問題がある場合が多くあります。
今回はこのバスドラムの踏み方についてしっかりと解説していきたいと思います。
目次
足を乗せる位置
まず、バスドラムペダルに足を乗せる位置ですが、ペダルのプレートの前2〜3センチくらい空けて乗せます。
なぜプレートの先端ではなく2〜3センチ空けるかというと先端に足を置くとプレートの先端にはチェーン(もしくはベルト)がありこれ以上前に踏み込めなくなります。
踏む位置を変えることはありませんが、バスドラムは下に踏む力と前に踏む力の両方が必要になってきます。しかしペダルの先端に足を乗せて踏んでも前に踏み込む力が十分に伝わらなくなります。
また、先端で踏めば踏むほど踏み込む深さが深くなりますので、その分ハイハットペダルとの踏む深さがバラバラになりバランスが悪くなってしまいます。
よってバスドラムペダルはプレートの先端を2〜3センチくらい空けて足を乗せ踏む事によってバスドラムペダルを足で踏んだパワーが効率よくドラムペダルのビーターに伝わります。
足のどの部分で踏むか?
では、足のどの部分で踏むのでしょうか?
大きく分けると2種類あります。
まずはカカトを上げた状態で踏み込む踏み方です。
これはほとんどのジャンルの踏み方で、この踏み方が一般的です。
もう一つは、足全体をプレートの上に乗せカカトをつけたまま踏む踏み方です。
この踏み方はジャズなどの一部のジャンルで小さい音量を出したい時などに使われますが、ごくわずかなのでまずはカカトを上げて踏む踏み方をマスターしていきましょう。
足の使い方
ここではカカトを上げて踏む踏み方を説明していきます。ただカカトを上げて踏むというと、間違った解釈をしている方がすごく多いように思いますので注意してください。
色々な動画や教本などを見ると『バスドラムはつま先で踏みましょう!』と説明してあるものがたくさん存在するかと思いますが、足のどこを使うのか?という点でいうと足首から先全体を使って踏みます。
実際にはプレートに触れている部分は足の先あたり(足の裏の母指球のライン)から指の先の部分になりますが、つま先で踏みましょうと説明するとつま先だけで踏む方が多くいますが、つま先だけで踏むというのはちょっと違ってきます。
足首がうまく使われずつま先だけで踏むということは足が動いた瞬間からドラムペダルのプレートも上がり始めます。一方、足首を使い普段歩くような動きを入れる事でカカトが動き出した時にはまだペダルが動いてない状況が作れます。
足を自分が音を出したいタイミングでコントロールするにはできる限り足が宙に浮いている時間を少なくした方が安定します。
もう一つ音の違いです。
音が出るタイミングは同じの場合、動き出してから音が出るまでの時間が長いのと短いのでは短い方がヘッドに当たるスピードも早くなるので当然大きい音も出ますし深い音も出ます。
この足の使い方をマスターするだけで音量も音質もかなり変わってきますので、ぜひ意識して練習してみてください。
ペダルを使わずにもできる練習
では、自宅などでペダルを使わずにできる練習をご紹介します。
椅子に座り床の上に足を置きます。つま先は床につけたままカカトでリズムをとっていきます。
このカカトの動きが重要になってくるのでできる限り高くカカトを上げることと常につま先に重心があるように意識してください。
次にカカトを床に落とすタイミングで一瞬つま先を上げますが、ここで注意したいのがつま先を上げるタイミングです。
カカトを上げたタイミングで一緒につま先も上がるのではなくカカトを床に落とすタイミングでつま先が上がるように意識して下さい。
なかなか難しいかと思いますがつま先で踏む感覚ではなく足全体で踏む意識を持つと分かりやすいでしょう。
この踏み方ができるようになったらペダルでも同じ動きができるよう練習してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はバスドラムペダルの踏み方を解説していきました。今までの踏み方とは違う!と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、バスドラムを思ったタイミングで踏む為には足の動き出しのタイミングをつかまないといけないので、しっかりと練習していきましょう。
フィールドミュージックスクール代表。
都内音楽学校にて本格的に学び、卒業後は石川さゆりのツアーサポートはじめ薬師丸ひろ子、葛城ユキなど数々のアーティストのレコーディングやテレビ出演、コンサートツアーなどスタジオミュージシャンとして活動する。