『よーしドラムを始めて電子ドラムも買ったし、家でも頑張って練習するぞ〜』と気合入れて練習し始めたのも束の間、隣の家の人から『ちょっとうるさいんですけど〜』なんて苦情がきたりする事ってドラムを叩く方ならよくある話だと思います。
今回はこんな方でも筆者がやってきた解決法や小さい音でもできる練習方などを解説していきたいと思います。
目次
ドラムの音ってどれだけうるさいの?
では、ドラムの音はどのくらいの音量なのでしょうか?私たちが生活している際に出る生活音と同時に見ていきましょう。
音の大きさの単位はdb(デシベル)で表されます。
静かな住宅街や図書館などは40dbと言われています。図書館というとかなり小さい音量かなと思います。
テレビの音や会話する時の音量は70dbと言われています。
このくらいの音量になると5メートルくらい離れていても何を話しているのかはっきりと分かる程度の音量だと思います。
次に電車の車内やボーリング場などは90dbくらいです。ここまでいくとちょっとうるさいなぁ〜と感じるかと思います。生のピアノはこの辺りの音量になります。
次に車のクラクションなどです。これは110dbと言われており印象としてはかなりうるさい部類に入るかと思います。家の中にいてもクラクションの音は聞こえてきますし、車の危機回避の為に作られているので相当大きな音だと思います。
それよりも大きな音とされているのは飛行機のジェットエンジンの音です。私はこのジェットエンジンの音を間近で聞いた事はありませんが、飛行機に乗る際でもかなり大きい音が出ているように思います。このジェットエンジンの音は130dbと言われています。生ドラムの音量はこの130dbくらい出ています。
えー!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、生ドラム音ってかなり大きいのです。
騒音問題になるもう一つのもの
ここまでドラムの音量についてお話ししてきましたが、もう一つドラムの騒音問題になるものが振動です。
よくドラムの音がうるさく練習パッドや電子ドラムの上にタオルなどを置いて消音される方がいますが、実際に隣の家の方や上の階の方がうるさいと感じるのはこの振動が原因で音が伝わる事が大きいのです。
特にドラムは音の問題よりも振動の問題の方が大きく振動を止めることの方が難しいです。
ですので、音を消すよりもいかに振動を防ぐかが騒音問題を解決するポイントになってくるかと思います。
騒音問題を解決する方法
防音のブースを買う
防音対策として1番手取り早いのがこの防音ブースの購入や防音工事を行う事かと思います。
ただこれが出来る人はこの記事は見ていないでしょう。
防音室を買うにもだいたい50万円以上はしますし、それでもドラム用に作ってあるものではないので電子ドラムだったとしても振動はなかなか止まりません。
振動に関しては生のドラムでも電子ドラムでも大した差はないので、ドラムが叩けて振動を抑えるような防音室は少なくとも200万円以上しますので、かなりお金に余裕がある方でないとまず難しいと思います。
周りの家の方に先に挨拶に行く
これはドラムに限らず音楽をやっている方は出来るだけやった方がいいかと思います。
しかし今のご時世近所に挨拶に行くのはちょっと気がひけますよね?
近所の方が同じくらいの年代ならまだ行きやすいのかもしれませんが、、、わざわざ挨拶回りに行かなくても会った時に『こんにちは』などの挨拶はしといた方がいいかもしれません。
あとは近所の方がいないであろう時間に限ってドラムを叩くとか少し周りにも気を使えるといいかもしれません。
打面にタオルなどを置く
音量を小さくするという事に関しては効果があります。ただタオルなどを敷く事で跳ね返りが変わってきますので、ちょうどいい跳ね返りになるよう調整してみてください。
練習パッドや電子ドラムを床から浮かす
振動を抑えるということを考えるとこれが1番効果があります。
床から浮かすというと宙に浮かすの?と思う方もいるかもしれませんが、もちろんそれはできません。
ですので、ドラムを置いている台の下に振動を吸収するものを置き極力振動を床下に伝えないようにすることで、防音効果があります。
振動を抑える物は色々ありますが、最近言われているのが、バランスボールです。
床の上に丸型ではなく楕円形の平らなバランスボールをいくつか置きその上に厚めのベニア板などを置きその上にドラムを置くというものです。
ドラムを叩いた時に沈み込みすぎなければ大丈夫かと思います。
これだけで振動はかなり伝わりにくくなると思うので、ぜひ試してください。
その他にもテニスボールや強めのバネ、防振ゴムなども効果があるかと思います。
部屋の壁や天井に収音するものを貼る
ドラムを叩いた時に出る音を部屋の外に出さない工夫として壁や窓などに収音できるものを貼るというのも効果あります。
カーテンなどの布を貼ったりするのもいいですし、包装などに使うプチプチの緩衝材などを貼っても効果はあると思います。
音が出ないものを叩く
昼間はドラムを叩けても夜にドラムを叩くのは難しいという方も多いのではないでしょうか?
ドラムの練習はドラムを叩くだけではありません。夜の音を出せない時間を利用してできる練習もあります。
例えば、跳ね返りにの少ない枕やクッションなどを叩いたり、いかに小さい音を出せるか小さい音を出す練習をしたり、手や足の動きを確認するシャドートレーニングをしたりとドラムを叩かなくてもできる練習もあります。
音楽スタジオなどに行く
それでも苦情が来るという方は自宅での練習は諦めて近くの音楽スタジオに練習しに行った方がいいかもしれません。
多少お金はかかりますが、周りを気にせず音を出せますし、集中して練習ができます。
音楽スタジオにもよりますが、1人で個人練習をするなら1時間あたり約500〜1000円で借りられます。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は『ドラムの騒音問題』についてお話ししました。
私もドラムを叩く環境にはかなり苦労しました。練習したくてもできないとストレスにもなってしまいますので、少しでもいい環境でドラムの練習ができるよう試行錯誤してみてください。
フィールドミュージックスクール代表。
都内音楽学校にて本格的に学び、卒業後は石川さゆりのツアーサポートはじめ薬師丸ひろ子、葛城ユキなど数々のアーティストのレコーディングやテレビ出演、コンサートツアーなどスタジオミュージシャンとして活動する。