憧れの曲をドラムで叩いてみたいけど、どう叩いているか分からない!といったことありませんか?
そういう時曲を聞いてドラムを耳コピできると便利ですよね!
しかも採譜もできるとわざわざ楽譜を書く必要もないし、楽譜が市販されてないものもあるのでそういう時にも便利です。
今回は耳コピの仕方から楽譜の書き方まで初めての方でも理解していただけるよう簡単なものからご紹介していきます。
目次
耳コピとは?
耳コピとは音楽を聞いてそれを真似て叩く事を言います。
ドラムにおいてはギターやピアノのように音階があるわけではありませんし、人によってそれぞれの楽器の数が違います。
しかもドラマーによって手癖などがあり得意なフレーズや細かいニュアンスがあります。
したがって耳コピして叩いても100%同じというのはほぼ不可能に近いので、自分で聴こえる範囲で耳コピできればいいでしょう。
採譜とは?
耳コピしたものを楽譜にする事をいいます。
楽譜にしておくと後で叩く時にも楽譜を見て叩く事ができますし、譜面を見る!譜面を書く!という事が日常的になればドラムをより楽しむことができます。
まずは自分なりに簡単なものからドラムの音を聞いて楽譜にできるといいでしょう。
耳コピができると何がいいの?
ドラムに限らず耳コピができるようになるといろんなメリットがあります。
・楽譜を買ったりしなくてもその曲のドラムを真似ることができる
・ドラムのフレーズを理解することで必要なスキルが明確になる
・何度も曲を聴くことでその曲の全体を把握できる
・意識を持って聞くことで演奏中も聴く力が増す
・耳コピしたものを楽譜に起こすことで音符の長さや手順なども理解できる
というようにたくさんのメリットがあります。
ドラムを始めたばかりの方はかなりハードルが高いと思いますが、簡単なものからゆっくりやっていけば必ずできるかと思いますので、ドラムをより楽しんでいただくためにも少しづつ「聴く」「読む」「書く」にもチャレンジしてもらいたいと思います。
ドラム譜について
ドラムの楽譜はギターやピアノのように音階があるわけではないので、どの楽器がどの位置に書くというように決まりはありません。
バスドラム、スネアドラムはある程度どの楽譜を見ても同じ場所に書いてありますが、バスドラム、スネアドラム以外の楽器は楽譜によってバラつきがあります。
したがって聞いたドラムの音と自分が叩くドラムセットと照らし合わせて、この音は高いタムの音かな?低いタムの音かな?と予測して書いていくことになります。
ドラムの楽譜は必ずしも聞いた音源と多少違う事は多々ありますし、市販のドラム譜でも間違って書いてある事は多くあります。 ですので、あまりドラムの楽譜を完璧に仕上げようと思わないで、自分なりの解釈で書いていってもらえればと思います。
各楽器のドラム譜の位置はこちらを参考にしてください。
耳コピ&採譜のコツ!
完璧になりすぎない
前にもお話ししたようにドラム譜は書き方が人それぞれ違いますので、あまり完璧を求めず自分が表現したいものをしっかりと採譜できればいいかと思います。
まずは簡単なものから
いきなり難しい曲を耳コピしようとしてもなかなかできず途中で投げ出してしまいそうになるので、まずは簡単なものなどから耳コピしていきましょう。
テンポが早かったりリズムが複雑なものは何十回も聴かないとわからないものもあるので、ゆっくりなテンポのものを選んでまずはAメロの部分だけとかサビだけとかでコピーしていくと慣れてきます。
楽器ごとに書いていく
ドラムは様々なリズムが組み合わさっています。
手と足でも違うリズムを叩いているので、全部をいっぺんに聞こうと思ってもなかなか上手くいきません。
そうならないためには楽器ごとに採譜していく事をオススメします。 まず足のリズムだけ何小節かコピーしてみてその後にハイハットのリズムやスネアドラムのリズムを書いていく、、というように書いていくと同じリズムで叩いている所もたくさんあるので楽にコピーできるかと思います。
ドラムを耳コピ&採譜してみよう!
では、実際にドラムの音を耳コピ&採譜してみましょう! まずは下記のドラム音源を聞いてください。
今回はこのドラムのフレーズを耳コピ&採譜していきます。 一度で聞き取れないものは何度も聞いて楽譜にしてみてください。
まずは小節数や拍子、調号などを書く
まずはこのドラムが何分の何拍子かを理解していきましょう。
どこで4分音符をとるかで楽譜の書き方が違ってきますが通常ドラムのリズムパターンのスネアドラムは2拍4拍にくることが多いのでここでも2拍4拍をスネアドラムとすると全体で8小節で9小節目の1拍目にクラッシュシンバルで終わっているのがわかるかと思います。
したがってこのドラムのフレーズは4分の4拍子で9小節間のフレーズということになります。 調号ですが、ドラムの楽譜はヘ音記号で描かれるので調号をヘ音記号で書きその右側に拍子を書いていきましょう。
リズムパターンのシンバルの部分だけを聞いていく
では、一番リズムが細かくなるシンバルを聞いていきましよう。
アクセントをつけるクラッシュシンバルは1小節目と5小節目、9小節目の1拍目に入っています。 次に、リズムを刻んでいる音がライドシンバルか?ハイハットか?ですが、ここではハイハットになります。
どちらかわかりにくいときは実際にドラムを叩いてみて判断するのが一番早いです。 ハイハットで叩いているといいうことは、オープンの音も聞き分けないといけません。 ここでは、5小節目と7小節目の4拍目ウラにオープンの音が入っています。 これでシンバル系の採譜ができました。
左手のスネアドラムを加えていく
次にスネアドラムです。 リズムパターンでは、2拍目と4拍目に入っていることが多いので意識して聞き、その他のリズムで入っていないか?を聞いていくと早く採譜できます。
ここでは、リズムパターンのスネアドラムは2拍目4拍目に入っています。
バスドラムを採譜していく
バスドラムは様々なリズムで構成されているので1つ1つ聞いていくしかありません。 ここは時間かけてもいいので何度も聞いてみてください。
フィルインを採譜していく
最後にフィルインを採っていきます。
フィルインも足のリズムと手のリズムを聞き分けて何度も時間をかけて採っていきましょう。 このフィルインを採譜するのは少し難しいと思いますが、何度も聞いていくと少しづつわかってくるかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最初はかなりハードルが高いと思いますが、短いフレーズから少しづつ採譜していけば楽譜の理解も深まるので、ぜひチャレンジしてみてください!
もちろん完璧に採ることは難しいので、聞こえたものを聞こえたまま間違ってもいいので、採ってみてください!
フィールドミュージックスクール代表。
都内音楽学校にて本格的に学び、卒業後は石川さゆりのツアーサポートはじめ薬師丸ひろ子、葛城ユキなど数々のアーティストのレコーディングやテレビ出演、コンサートツアーなどスタジオミュージシャンとして活動する。