ドラムを叩いてみたい!けどドラムの楽譜はさっぱり分からない!というあなた。
ドラムの楽譜はコツさえつかんでしまえば意外と簡単ですよ。 今回はドラムの各パーツの名前から楽譜でどう表すかについて詳しくお話ししていきます。
目次
ドラムセットの各名称
基本的なドラムセットでの配置とパーツです。
ドラムは叩く人によってドラムセットの各パーツの数が違ったりしますので注意が必要です。
①バスドラム
ドラムの中で一番低音の部分です。足でペダルを踏んで音を出します。
②スネアドラム
リズムパターンの中心となる楽器です。裏側にはスナッピーと呼ばれる響き線が付いています。
③タムタム
フィルインなどでフレーズに色をつける役割をしています。基本的にタムは2つありドラムセットに座って左側をハイタム、右側をロータムと言います。
④フロアタム
タムタムと同じようにフィルインを叩くときに使用する事が多いですが、床(フロア)にタムの足を置いてセッティングする事からこの名前がついています。
⑤ハイハットシンバル
ドラムセットの中では1番細かくリズムを刻むものになります。足で踏んで音を出したり開けて叩いたり色々な音色が楽しめます。
昔は低い位置にセッティングして足で踏んでリズムキープしてたので、ローハットという名前がついていましたが、手で叩いて音を出すようになると高い位置にセットする様になりハイハットという名前になりました。
⑥クラッシュシンバル
クラッシュシンバルは、サイドシンバルとも言われ主にアクセントをつけるために使うシンバルです。 スティックのエッジの部分で強く叩く事が多いので、曲の展開が変わる部分などに『ここから変わるよ!』と他の演奏者に伝える役割もしています。
⑦ライドシンバル ライドシンバルはトップシンバルとも言われハイハットシンバルと同様リズムを刻むときに使用します。 通常はスティックのチップの部分で叩きますが、シンバル中央のカップの部分を叩く事もあり叩く場所や角度などで色んな音色を表現できます。
★ドラムの各楽器の楽譜における位置
ドラムの楽譜はピアノやギターみたいにこの楽器の音はこの高さというように場所が決まっていません。
したがって書く人によって若干違いがでてきますのでドラム譜を読む場合は叩いている人の音数や楽器の数によって推測して叩いていきます。
また、楽譜に書いてあるドラムの各パーツと自分のドラムセットのパーツ数が違う場合もありますので少しアレンジして読むことも必要になってきます。 ドラムの譜面の記号はヘ音記号を使用します。 ①バスドラム
ドラムの譜面は手のリズムと足のリズムを上下に分けて書く事が多いため、バスドラムの棒は下向きに書きます。
②スネアドラム
スネアドラムはヘ音記号のミの位置に記譜しますが、クローズドリムショットの場合は×で記譜します。またオープンリムショットの記譜はありません。
③タムタム
タムタムは叩く人によって数が違うので、楽譜によっても多少違ってきます。 基本的にはヘ音記号のソの部分にハイタム、ファの部分にロータムを記譜しますが、タムタムが3つあるセットではラの位置にハイタム、ソの位置にミッドタム、ファの位置にロータムが書いてある譜面もあります。
④フロアタム
フロアタムも基本のセットでは1つなので、楽譜はヘ音記号のドの位置に書きますが、叩く人によって2つ以上ある場合は低い方をヘ音記号の低いシの位置に書かれる場合もあります。
⑤ハイハットシンバル
ハイハットも譜面に書く位置に決まりはありませんが、高いシの位置に×で記譜される場合が多いです。 また、ハイハットを足で踏んで音を出すフットハイハットはシンバルなどと同様×で記譜されます。
⑥クラッシュシンバル
クラッシュシンバルはハイハットより高い位置に記譜される場合が多いですが、ハイハットやライドシンバルとの区別がつけにくいのでクラッシュシンバルにはアクセントマークをつけることが多いです。
⑦ライドシンバル
ライドシンバルはアクセントマークをつけないので、ハイハットと区別するためにハイハットより高い位置に記譜します。
リズムパターンでのドラム譜
では、ドラム譜を読んで基本の8ビートのパターンを叩いてみましょう。
ドラム譜は複数の音を同時に見ていかないといけないため1音1音読んでいくと叩けるまでに時間がかかります。 そのため1つの楽器ごとに叩き音を足していくのが、早く叩けるポイントです。
①ハイハットは8分音符で書いてあるので、まずハイハットだけ叩いていきましょう。
②ハイハットの8分音符を叩きながら1拍目と3拍目にバスドラムを入れていきましょう。
③ハイハットとバスドラムを叩きながら2、4拍にスネアドラムを入れていきます。
④8ビートのリズムパタンが叩けたら今度は4小節ごとにクラッシュシンバルを入れていきましょう。
フィルインのドラム譜
では、今度はタムタムやフロアタムを使ってフィルインを叩いていきましょう。 リズムは8分音符で叩きます。
1拍目はスネアドラムで2拍目はハイタムで3拍目はロータムで4拍目はフロアタムで1小節のフィルインを叩いていきます。 手の形が出来たら手のフィルインにバスドラムを4分音符で踏んでいきましょう。
リズムパターンとフィルインができたら2つを繋げていきます。パターンを3小節叩いてフィルインを1小節叩いていきます。 この4小節を繰り返していきましょう。
ドラム譜を読めるようになるコツ
ドラム譜は英語の本を読んでいるみたいでさっぱり分からないという方も多いかと思います。 また、他の楽器の譜面のように音階があるわけではないので慣れるのに時間がかかるので、途中で嫌になる方も多いのではないでしょうか?
①譜面を読む習慣をつける
ドラム譜を読めるようになるコツはいくつかありますが、一番のコツはやはり譜面を読むことだと思います。 私たちも小さい頃、国語の教科書を毎日読んで様々な本を読めるようになりました。
それと同じように一度叩けたドラムのパターンやフレーズも何度も読み返すようにすると事前と読めるようになってみます。 譜面を読まないと!と思わないで、自然と眺めているだけでもいいので譜面を見る機会を増やしていきましょう。
②簡単なものから読んでいく
ドラム譜を読むといってもいきなり難しい譜面を読むのは大変です。まずは簡単な音符と休符が合わさった単純なパターンなどを読んでいくといいでしょう。
③読むだけではなく歌ってみる
本を読んで暗記しようとするときに声に出して読んだりするかと思います。 ドラム譜もそれと同様にそれぞれの楽器を音に変換して声に出してみるとドラム譜を読むのも早くなります。
例えば、ハイハットを「チ」スネアドラムを「タ」バスドラムを「ド」という風にそれぞれの音を言葉にすると8ビートのリズムパターンは「ド・チ・タ・チ・ド・チ・タ・チ」となります。 このようにドラム譜に書いてあることを言葉にできるようになると譜面になれるのも早くなります。
④読むだけではなく書いてみる
ドラム譜に早く慣れるためには書いてみることも重要になります。 ドラム譜を書くことで譜面に書いてある音がどの音なのか?どのようなリズムで書いてあるのか?が良くわかります。
まずは簡単なものからでいいので、少しづつ書いてみることをオススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ドラムの楽譜はピアノやギターの譜面と少し読み方が違うので苦手意識がある方も多いかと思います。
が、ドラム譜を読めるようになるとドラムの技術の向上も早くなりますし、自分のドラムを表現するにも理解できていると役に立つことばかりなのでぜひこの機会にドラム譜を読んで苦手意識を少しでも払拭していただけると幸いです。
フィールドミュージックスクール代表。
都内音楽学校にて本格的に学び、卒業後は石川さゆりのツアーサポートはじめ薬師丸ひろ子、葛城ユキなど数々のアーティストのレコーディングやテレビ出演、コンサートツアーなどスタジオミュージシャンとして活動する。