フィールドミュージック講師の森田です。
これから歌や楽器をやりたいけど楽譜が読めないという方や実際に歌ったり楽器を演奏して音楽を楽しんでいる方にも音符の長さやテンポがどのくらいかが分からないという方がたくさんいらっしゃいます。
しかし音符や休符を理解した上で音楽を演奏するのと理解しないで演奏するのでは全く違います。 ご自身の音楽に対しての知識を増やすためにもぜひマスターしてください!
目次
テンポの基準
全ての音楽において音符の基準は、4分音符です。
曲の早さを示すテンポも4分音符が1分間でいくつカウントするかで決まっています。 つまりテンポ60は1分間で60回カウントする速さということになるので秒針と同じテンポということになります。
それと同時に4分音符が1分間に60回カウントする速さだということになります。 音符の単位を「拍」といい4分音符は1拍分の長さです。テンポ60は1分間に60拍分カウントしている速さということになります。
音符の種類
音符の種類には全音符、2分音符、4分音符、8分音符、16分音符の他、3連符、6連符などいろいろあります。
また、音を出す長さを音符といい音を休む長さを休符といいます。 休符も音符と同じように全休符、2分休符、4分休符、8分休符、16分休符などがあります。
また、3連符で休符を書く場合は8分休符で、6連符で休符を書く場合は16分休符で記譜します。
音符の長さ
テンポと音符や休符の種類を理解できたら、次は音符の長さを理解していきましょう。
テンポの基準となる4分音符は1拍の長さでしたので、テンポ60でしたら1分間に60回カウントする速さです。
テンポが80でしたら1分間に80回カウントする速さということになります。
次に、2分音符は4分音符2つ分の長さになります。したがって4分音符がテンポ60の時1分間に60回カウントする速さでしたので、2分音符にするとその半分の30回カウントする速さとなります。
全音符は4分音符4つ分の長さ(2分音符2つ分の長さ)になりますので、テンポ60でしたら1分間に15回カウントする速さとなります。
8分音符は4分音符の半分の長さになります。したがって4分音符がテンポ60の時1分間に60回カウントする速さでしたので、8分音符でしたらその倍の1分間に120回カウントする速さとなります。
16分音符は4分音符の4分の1(8分音符の半分)の長さです。したがってテンポ60でしたら1分間に240回カウントする速さです。
3連符は4分音符の3分の1の長さです。したがってテンポ60でしたら1分間に180回カウントする速さとなり、6連符は4分音符の6分の1の長さですので、テンポ60でしたら1分間に360回カウントする速さとなります。
テンポと音符の関係
ここまでの話の流れをまとめると、テンポは基本的に4分音符を基準にしていますので、テンポ60の4分音符とテンポ120の2分音符は同じ速さになり、テンポ120の4分音符とテンポ60の8分音符は同じ速さになるということです。
したがって音楽を聞いたりしていくら早いとか遅いとかを感じてもその音に対してどこを4分音符の基準とするかによってテンポの表記自体は早くもなり遅くもなります。
テンポを決める基準
では、どのようにしてテンポを決めるのでしょうか?
テンポを決めるにはその曲の4分音符がどこなのかが分からないといけません。その4分音符がどこなのかを知るには、いろんな曲を聴いて4分音符がどこにあるのかを感じていかないとすぐには分かりずらいかもしれませんが、一般的にその曲に合わせて手拍子するとなんとなく分かるかと思います。
一番その曲にノリやすい手拍子が4分音符か2分音符になる事が多いかと思いますので、ご自身が心地良いと思うテンポに合わせていけばいいかと思います。
これはメロディーなどによっても違うので一概には言えませんが、自分がテンポ120だと思って書いた楽譜が他の人が書いた楽譜はテンポ60だったということもしばしばありますが、どちらが正解でどちらが間違っていると言うことではなく、これは感じ方の違いで生じることです。
ただ、テンポは120で書いてあるけど楽譜を見るとテンポ通りの記譜になっていなければ間違っていることになりますので注意が必要です。
まずは自分が心地いいテンポを見つけてみるとその曲のテンポがわかってくるかと思います。 みなさんがテンポの事を少しでもご理解頂ければ幸いです。
フィールドミュージックスクール代表。
都内音楽学校にて本格的に学び、卒業後は石川さゆりのツアーサポートはじめ薬師丸ひろ子、葛城ユキなど数々のアーティストのレコーディングやテレビ出演、コンサートツアーなどスタジオミュージシャンとして活動する。