エレキベースに憧れていざ始めてみると、意外と自分仕様に楽器を調整しなければならないところが多いことに気がつきます。
その一つが「弦高」ですが、細かく調整していくことで、自分の体型にとって弾きやすくなることはもちろん、音質が変わるといった特徴もあります。
今回は、エレキベースにおける弦高の高さのメリットやデメリットをまとめていきます。
より上手になりたい人や、好みの音質を探している人は必見です!
目次
エレキベースの弦高について
エレキベースの弦高とは、弦とフレットの幅のことを指しています。
フレットから弦が離れているエレキベースは弦高が高いと言い、フレットと弦が近いと弦高が低いと称されます。
高めの弦高とは
そもそもエレキベースの標準とされる弦高は、4弦が2.0~3.0mmで1弦が1.5~2.5mmと言われています。
これを踏まえると、高めの弦高は4弦が3.0mm以上、1弦が2.5mm以上となります。
反対に標準の弦高より低い低めの弦高は4弦が2.0mm以下、1弦が1.5mm以下となります。
高めの弦高におけるメリット
エレキベースの弦高を高めに設定した場合、まず音質がどっしりとして太い印象になるといった特徴があります。
加えて、強いピッキングでもビビりにくくなるため、普段から激しめの演奏が必要な人にはオススメで多少ネックが動いても弦の振動などに大きな影響を受けにくいので演奏中に動きがあるような音楽にも適しています。
高めの弦高におけるデメリット
弦高が高くなると、どうしても弦を押さえる力が不可欠となってきます。
右利きの人であれば、左手の力が必要になると言うわけです。
そのため、弾きづらくなることは否めず、疲れやすいといったデメリットが出てきます。
また、弦高が高くなることでフレットを押さえる距離が広くなり、ピッチにブレが出てきやすくなる点もデメリットと言えるでしょう。
低めの弦高におけるメリット
エレキベースの弦高を低くした際のメリットといえば、何よりも弾きやすさにあるでしょう。
高めの弦高と逆に、フレットと弦の距離が狭くなることで、弦を押さえる際に余分な力を入れる必要がありません。
そのため、スムーズな動きがしやすくなり疲れにくいといったメリットもあります。
また、ピッチが乱れにくいといった点も低めの弦高にするメリットでしょう。
加えて、弦高が低いことで弦には余分なテンションがかからなくなります。
そのため、自然な振動が得られるといった特徴が表れ、鋭くてキレのある豊富なサウンドを出すことができるのも弦高が低いエレキギターのメリットと言えるでしょう。
低めの弦高におけるデメリット
エレキギターの弦高を低めに設定すると、高めにした場合とは違って音が薄くなるといったデメリットがあります。
確かに倍音は豊富になるのですが、基礎となる音が主張しなくなってしまうためです。
バンドによっては、音の薄さが悪影響してしまう場合もあるでしょう。
また、デメリットの一つとしてあげられるのが、音がビビりやすくなる点。
弦高が低くなることで弦とフレットが近づくことが原因です。
距離が近くなると、自ずとフレットと弦が触れやすくなってしまいます。
エレキベースの弦高は好みによるものが大きい
エレキベースの弦高の高さには、高め・低めとそれぞれに特色があります。
また、弾き心地や音色も様々ですから、自分の好みによってデメリットになるかメリットになるかも変わってきます。
バンドの低音を担う重要な存在でもあるエレキベースですから、できるだけバンドにとって有意義な音質にして、納得のいく音を奏でたいものですよね。
自分にとって弾きやすい弦高にセッティングするだけでも、一気に演奏が楽しくなるので、しっかりと調整することをおすすめします。
弦高を調整する方法
エレキベースの弦高の高さは、音色に影響を与え弾きやすさにも違いが出てくることがわかりました。
しかし、どうやって弦高を調整するのかが分からない人も多いでしょう。
もちろん、楽器屋さんにお任せするのも一つの手ではありますが、その度に料金がかかってくるので、できる限り避けたいものです。
自分でもできる方法を身につけておくと、いざという時にも助かります。
弦高を調整するのには必要な道具
エレキベースの弦高の調整は素手でできるわけではありません。
必要となる道具は次の通りです。
・ミリ単位で測れる定規
・六角レンチ又はマイナスドライバー
これらの道具があれば、大体のエレキベースの弦高を調整することができます。
エレキベースの弦高調整の流れ
①ネックが必要以上に反っていないかをチェック
許容範囲を超えた反りがある場合は、ネック調整を先に済ませておかないとネックの反りを修正した時に弦高が変わってしまい二度手間になってしまいます。
②チューニング
チューニングによって弦のテンションが変わってきますので、調整をする前にチューニングをしっかりと行いましょう。
またチューニングは弦高を調整する過程でも行っていきますのですぐにチューニングができるようにしておくとよいでしょう。
③弦とフレットの距離をチェック
ミリ単位で測れる定規を使い、フレットに当てることで現在の長さをチェックしましょう。 その上で、弦の長さを決めていきます。
④ブリッジの弦高調整用ネジを回す
六角レンチを使ってブリッジのサドルにある弦高調整用ネジを回していきます。 時計回りだと高く、逆回転で低くなります。
⑤チューニング
調整が完了したら、チューニングをして弾いてみましょう。
自分の体にあっているか、音はどうかなど注意深く確認しておくことが大切です。
まとめ
いかがでしょうか?今回はエレキベースの弦高についてお話しさせていただきました。
弦高が高い方がいいか低い方がいいかは人それぞれ手の大きさが違うので弾く人の好みによるものが大きいですが、ご自身でも高い弦高で弾いてみたり低い弦高で弾いてみたりと試してみて自分にあった弦高を調節していただければと思います。
ベースが弾きにくいとミスタッチやリズムが不安定になる原因にもなりますので、まずは弾きやすい環境を自分で作っていきましょう!
そうすることが自分で納得のいくいい演奏ができるようになります。