ギターを弾く上で欠かせない基本的なテクニックであるピッキングについて解説していきます。
どんな種類のものがあるのか、ピッキングを行う方法に関してもポイントを押さえながら触れていきます。特に初心者の方はこれからギターを弾いていく中で上達する為の核になる所ですので、少しでも役立ててもらいたいと思います。
目次
1、ピッキングの種類
ピッキングとは分かりやすく言うとピックで一本の弦を弾く事を言い、ギターでメロディや曲中の間奏でソロなどを弾く時に使う必須テクニックです。
大きく分けると3種類ありますので順を追って紹介していきます。
① ダウンピッキング
ダウンピッキングはギター演奏上では基本中の基本テクニックになり、ギター初心者の方が一番初めに行うピッキングになります。
ピックを持ったら各弦を上から下方向に向かって弾くという非常にシンプルな動きではありますが、ギターを弾くにあたりとても大切な技術なのです。
まずはダウンピッキングの感覚をしっかりと覚えていきましょう。
② アップピッキング
アップピッキングは各弦を下から上方向に向かって弾くという先程のダウンピッキングとは真逆の動きをします。
単純な動きではありますが、実はアップピッキングが苦手という方は意外と多いのです。
実際に弾いてみるとダウンピッキングよりもピックが弦に対して引っかかるような感じがあり弾きづらいと思うでしょう。
アップピッキングのコントロールが上手く出来るまでには時間を要しますが、感覚を掴むまで何度もトレーニングしていきましょう。
③ オルタネイトピッキング
こちらはダウンピッキングとアップピッキングを交互に行うピッキングになります。
こちらをマスターする事で速いフレーズなどを効率良く弾く事が出来る為、ギター演奏の幅が格段と上がります。又、アルペジオを弾く際にも必ず使うテクニックなのでオルタネイトピッキングが上手くコントロール出来るまでアップピッキング同様、時間をかけながら感覚を掴むまで何度もトレーニングしていきましょう。
2、ピッキングの方法
上記項目ではピッキングを3種類ご紹介しましたが、次は各ピッキングの方法について具体的にポイントを含め解説致します。
① ダウンピッキングの方法
各弦を上から下方向に向かって弾く基本的なピッキング方法になりますが実は弾く角度も幾つかあり、順アングル、平行アングル、逆アングルと3種類あります。
ピックを持って弦を弾く時に自然と角度がつく順アングルは多くの方が使っている基本的なピッキング方法になりますので、まずはこちらの弾き方からで問題ありません。
ピッキングフォームの点から観ても自然な形になります。
順アングルは低音弦を歪んだ音で弾く際、よりエッジの利いたアタック感と歪みを得られます。
平行アングルはその名の通り平行気味に弦を弾く方法になり特にクリーントーン時に使用する事により、太い音と粒が揃ったピッキング音を得られます。オルタネイトピッキングでも平行の角度を意識しないといけない為、慣れるまで時間はかかりますがクリーントーンでアルペジオを弾く時はキレイな音で弾く事が出来ます。
逆アングルに関しては親指が上を向く特殊な弾き方で比較的マイナーな弾き方になるので今回は割愛致します。
ピッキングの角度の後は具体的な練習についてですが、
まずはドレミファソラシドであるCメジャースケールをBPM80からの4分音符で全てダウンピッキングで弾きましょう。(譜面参照)
メトロノームに合わせながら出来るだけ音量を一定に保つ事に意識して行いましょう。
ピッキングが安定するように小指はギターのピックガードに触れて弾きます。
注意したい点はピッキングした後にピックが隣の弦に寄りかからないようにする点です。
寄りかかった弾き方に慣れてしまうとスピードが上がった時にテンポに追いつかなくなってしまうので、気を付けたいところです。
② オルタネイトピッキングの方法
次はオルタネイトピッキングの方法について解説致します。
先程、種類で紹介したアップピッキングがありましたが実は単体の使用は殆どせず、ダウンとアップの動作を交互に行うオルタネイトピッキングの際に使います。
CメジャースケールでBPM80からの8分音符を全てオルタネイトピッキングで弾きましょう。(譜面参照)
こちらもメトロノームに合わせながら出来るだけ音量を一定に保つ事に意識して行いましょう。ポイントは常にダウンとアップのピッキングの順序を守って行う事です。
ピッキングに於いてダウンが続いたりアップが重なったりと、ご自身の好きなような弾き方にならない事です。オルタネイトピッキングがしっかりと出来るようになればアップピッキングにも慣れてリズムキープも行いやすくなります。
スケールトレーニングも兼ねているので弦移動もあり少し大変ですが基礎としては、とても良いトレーニングになります。
ダウン単体よりオルタネイトピッキングの方がアップの動作がある為、難しく感じるかと思いますが均一な音量と動きを心がけてゆっくりなテンポから徐々にスピードを上げていきましょう。
3、まとめ
いかかでしたでしょうか。
今回はギターのピッキングの種類と方法について解説致しました。
特にピッキングの方法の項目では、トレーニング例も交えて解説しました。
他にもたくさん練習方法がありますが、私の経験から色々手をつけて身に付かないより確実性のあるものを絞って取り掛かった方が効果的です。
ギターを弾く上での必須テクニックであるピッキングを是非日々の練習に役立ててもらえればと思います。
フィールドミュージックスクールギター講師。 都内を中心に積極的にバンド活動を行う一方、様々なアーティストのサポートなどで、Zepp Tokyoや渋谷公会堂などのホール、さらには海外のツアーを経験し、セッションイベントでのサポート演奏も行う。